妊娠して生むよりも中絶を選択しなくてはいけないとき、
注意すべき点は何でしょうか。中絶は良くないことでしょうか。
一般的に妊娠中絶と言いますと、人工妊娠中絶のことですが、妊娠中絶(英 abortion )は、妊娠が終結して胎児が死亡したことを指します。流産・死産と2通りの出来事を含みます。死産は、妊娠22週以降の妊娠の中絶によって胎児が死亡した場合のことを指します。流産は、妊娠22週未満の妊娠の中絶によって胎児が死亡することを指し、胎児が母体外で生存できない時期における妊娠の中絶のことです。自然流産、自然死産のことを自然妊娠中絶と言い(spontaneous abortion)、人工流産・人工死産のことを人工妊娠中絶(induced abortion)と言います。
アメリカでは大統領選のたびごとに、中絶は認める、認めないの論争が激しくなってきますが、日本においては、母体保護法という法律に基づき、その第2条第2項により、人工妊娠中絶を行う時期の基準が「胎児が、母体外において、生命を保続することのできない時期」と定められていて、現在は妊娠22週未満となっています。21週目までならば中絶可能で21週を過ぎると死産届けが必要となっています。人工妊娠中絶と人工流産との意味合いは曖昧です。中絶のことも流産と呼ぶこともあります。つまり、日本国においては、母体保護法(1997年以前の法律名は優生保護法)の適用が幅広くなって、多くの中絶が公に行われてきてきます。
中絶をしなくてはならないのは、妊娠しても社会的に認められない場合、犯罪に合い、妊娠してしまったケース、幼すぎて育てられない場合など、子供を育てることができずに中絶しなくてはならない場合があります。中絶の後遺症や、中絶は論理的にだめだという意見がよくあります。では、女性はなぜ中絶をするのでしょうか。中絶をするのではなく、させられる例が多いとも聞きます。親の反対や赤ちゃんの父親にまだ養育する意志がない場合、また犯罪などです。苦しむのはいつでも女性、などと被害者意識になるよりも、どうしても中絶を選択せざるを得ないときには、中絶をしてその後の人生をきっぱりすっきり、明るく生きていって欲しいと私は強く思います。1973年には、宮城県石巻市の菊田昇医師が中絶を希望する女性に出産を奨励して、子供のいない夫婦に斡旋していた事件がありましたが、この赤ちゃん斡旋事件をきっかけに、望まない妊娠で生まれた赤ちゃんを実親の戸籍に入れず、養親の戸籍に入れて実子同様に扱う特別養子制度が設けられました。
どうしても中絶手術をしなければならない場合に知っておいて欲しいことがあります。手術は、狭い子宮の中に20〜30cmの細長い器具を挿入して、手探りで行う手術なのです。狭さに応じて器具の太さを変えていき慎重に行いますが、どんなに熟練した医師でも、常に危険を意識しながらの危険な手術です。そのため、事故が起こる可能性は高い手術なのです。
出産できるならした方が良いことは述べるまでもありません。でも環境が整っていないのに、女性にだけ義務を押しつけるのは筋違いではないだろうかと思うのです。少し良い動きとして私が思うのは、現在、福島県で中絶件数や虐待被害を減らすために、18歳までの子供を他の親に育てさせる"里親制度"の条例を制定する動きがあります。また、中絶や新生児殺害をなくす他の動きとして、「赤ちゃんポスト」として知られる設備があります。2006年12月15日、カトリック系の医療法人「聖粒会」の熊本県熊本市の慈恵病院が、どうしても育てられない赤ちゃん(新生児)を引き取る設備「こうのとりのゆりかご」を計画した。こちらは2007年4月8日に熊本市から設置の許可を受け、2007年5月10日から運用を開始しています。望まない妊娠を避けるためには、まず中絶手術には危険が伴うことや、中絶は母体へのダメージが大きいことを女性自身がよく知っておくことも大事です。また、避妊用具には男性側としてはコンドーム、女性側にはベッサリーやピルがありますので、きちんと避妊することが大事です。また、避妊するために基礎体温をつけておくことも大事なことです。通常、妊娠を望む場合に基礎体温をつけることが多いのですが、その反対に妊娠しない期間を知っておくことも場合によって必要です。それは、日本での妊娠中絶は10代20代よりも30代40代の結婚している女性の方が多いからです。油断をしないためにも、基礎体温をつけておくことが一番良いと思います。万が一中絶する場合には、術後1週間は無理をしないことです。無理をすると回復が遅れたり、子宮内膜炎や卵管炎などを起こす可能性もあります。